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  • 2026年3月23日

休んでもだるさが取れないときに考えたいこと

続くだるさについて、ミトコンドリアや腸内細菌の研究と受診の目安を整理します。ミトコンドリアは、細胞がエネルギーを利用する過程に関わる小さな構造です。電池や発電所に例えられますが、残量を一つの数字で測って、疲れの原因を判定できるようなものではありません。体の中では多くの細胞が、それぞれの働きに応じてエネルギーを利用しています。「だるいからミトコンドリアが弱っている」と考えると、比喩が診断に置き換わってしまいます。

  • 2026年3月4日

春になるとだるく感じるのはなぜ?

春のだるさと寒暖差について、原因を考えるときの視点と腸内環境の研究を紹介します。春は、気温だけでなく通勤や通学、仕事の区切りなど生活の条件も変わりやすい時期です。「春になると疲れる」という感覚があっても、気温差そのものと生活上の変化を分けるのは簡単ではありません。季節の名前を原因と考える前に、自分に起きていることを具体的にしてみましょう。朝から体が重いのか、午後に眠気が強いのか、食後にお腹の張りを伴うのかでは、相談するときの説明も変わります。

  • 2026年1月20日

入浴で増えるヒートショックプロテインの働き

入浴とヒートショックプロテインの研究から、分かっていることと安全な入り方を紹介します。ヒートショックプロテインは、細胞がストレスに応答する際に関わるたんぱく質の一群です。HSPという略称で紹介され、研究ではHSP70など特定の種類を測ることがあります。名前に「ヒート」が含まれていても、単に体が温まった感覚そのものを指しているわけではありません。紹介した研究では、受動的に体を温める条件と、自転車運動を行う条件を比べています。

  • 2026年1月2日

生活環境は遺伝子の働き方にどう関わるのか

DNAの配列を変えずに遺伝子の働き方に関わる、エピジェネティクスの基本を解説します。DNAには遺伝情報が書かれていますが、どの細胞でも同じ遺伝子が同じ程度に使われているわけではありません。エピジェネティクスでは、DNAの文字列そのものの違いとは別に、遺伝子の働き方に関わる修飾や調節を扱います。遺伝情報の内容と、それを利用する状態を区別する考え方です。よく使われる「遺伝子のスイッチ」という比喩は、働き方の違いを思い描く助けになります。

  • 2025年12月24日

眠っている間に脳の老廃物は排出されるのか

睡眠中の脳内物質の排出を調べた研究を、方法による結果の違いも含めて紹介します。脳では、細胞が活動するために物質を使い、活動に伴って生じる物質を処理しています。グリンパティックという考え方は、脳の血管周囲などに沿った液体の移動と、物質の排出を関連づけるものです。「脳の掃除」という表現は、この複雑な過程を身近に言い換えた比喩です。実際には、脳を水で丸洗いするような出来事が起きているわけではありません。

  • 2025年12月23日

腸内細菌とセロトニンは気分にどう関わる?

腸内細菌とセロトニンの研究をもとに、腸と脳が関わる仕組みを整理します。セロトニンは気分に関する説明でよく知られていますが、体の中では複数の場所や働きに関わります。腸で作られるセロトニンを調べた研究では、腸の運動や血小板の機能などが扱われています。「幸せホルモン」という呼び名だけでは、研究対象の広さが見えにくくなります。体のどこにある物質を、どんな方法で測ったかが大切です。

  • 2025年12月17日

東大などが調べたぬか床由来の乳酸菌の働き

ぬか床由来の乳酸菌を調べたカイコの実験と、その結果が示す範囲を紹介します。乳酸菌は、乳製品だけでなく漬物などの発酵にも関わっています。研究チームはぬか漬けやキムチから菌を分離し、カイコの自然免疫に関わる反応を測定しました。その中から反応の高かった菌を選び、性質を詳しく調べています。論文の著者には東京大学大学院薬学系研究科、帝京大学、企業の研究機関の所属が記載されています。

  • 2025年1月15日

お腹の不調と低FODMAP食の取り入れ方

低FODMAP食とIBSの研究をもとに、食事調整の考え方と注意点を紹介します。FODMAPは発酵性のオリゴ糖、二糖類、単糖類、ポリオールに関する呼び名です。一部は吸収されにくく、人によってお腹の張りなどの症状に関係します。関連する食品には玉ねぎ、にんにく、牛乳、一部の果物や甘味料などがあります。ただし、種類・量・組み合わせによって違うため、食品名だけで全面的に禁止するものではありません。

  • 2024年12月2日

44歳と60歳に体の変化が集中するという研究

44歳と60歳付近に見られた分子の変化と、日々の健康への読み替え方を整理します。年齢を横軸にして体の変化を描くとき、毎年同じ量ずつ変わる直線を思い浮かべるかもしれません。しかし、実際の変化には、ある時期に目立つものや、比較的安定している期間があるかもしれません。2024年の研究は、そのような非線形の変化に注目しています。非線形という言葉は、変化が一定の割合で進む単純な直線では表しにくいことを意味します。